伊藤忠商事繊維カンパニー 純利益300億円の体制構築
2024年12月20日 (金曜日)
伊藤忠商事の武内秀人執行役員・繊維カンパニープレジデントは19日、東京本社(港区)で会見を開き、「2024年はデサントに対するTOB(株式公開買い付け)の成立という大きな動きがあった。安定的に連結純利益300億円を稼ぐ経営体制を築くという目標達成に向け、〝仕上げ〟の段階に入った。近い将来に純利益を400億円、500億円と引き上げる道筋を付けていく」と今後の方針を述べた。
デサントについては「スポーツの市場は活況で、事業の伸び代が期待できる。完全子会社化へ向けたPMI(統合プロセス)を着実に遂行した上で、当社と一体的なブランディングを推進していく」と方向性を示す。
24年の成果として、事業会社による直営店事業の強化を挙げる。「コンバース」や「エドウイン」の出店戦略が進行したことを評価しつつ、「主要ブランドの成長に向け、BtoC販売を重視する。そのためにも直営店事業のノウハウ強化は必要と捉えた」と話す。
こうした現状を踏まえ、25年は各事業会社の強化に取り組む姿勢を示し、運営体制の変更に着手する。「事業会社内部の人材が経営にも関わっていけるように、内部人材の登用を促進していく。各社をきっちりと育てるという意識を高める」と方針を打ち出す。