ユニセル/キメ細かな対応生かす

1999年09月14日 (火曜日)

 帝人グループのユニセルも独自製法による合繊長繊維不織布を展開している。同じ長繊維不織布でもスパンボンドとは一線を画すものだ。昨年十二月にはISO14001も取得しており、ペットボトルリサイクル繊維を使った中綿「エコアイザック」を今年度から販売、製造段階で発生する端材を使用したリサイクルも行っている。

 同社は和紙ライクな風合いや練り込みよる機能付与、複合積層が容易で、多品種小ロット対応を志向してきた。スパンボンドとの競合はあるものの、そのキメ細かな対応が包材で生きている。

 防音材も独自製法が生きる分野だ。これもスパンボンドと競合するが、深絞りでの見栄えが評価されている。同社によれば、トヨタ自動車を除き各社に採用されているという。

 自動車分野では生産台数の六〇%が防音材(輸出車は大半が使用)を使用しており、二〇〇〇年の騒音規制もあって需要増に期待を寄せる。