自慢の機能素材・機能加工/東洋紡「ダウXLA繊維」

2005年02月28日 (月曜日)

オレフィン系弾性繊維

 東洋紡「ダウXLA繊維」はオレフィン系弾性繊維。米ザ・ダウケミカル・カンパニーが開発したもので、日本での原糸独占製造販売権を東洋紡が持つ。

 特徴は(1)耐熱性(220℃)(2)耐薬品性(塩素系晒しにも耐える耐塩素性を持ち、硫酸など酸にも強い)(3)ソフトストレッチ性(伸度はスパンデックス並みだが、キックバック性が弱い)(4)耐候性(5)黄変しない――などのポリウレタン弾性繊維(スパンデックス)にはない特徴を持つ。

 このため、衣料だけでなく、寝装品、カーシートなどに幅広い展開が可能だ。

 同社は06年度にダウXLAを年間500トンに拡大する計画。現在は、溶融紡糸スパンデックス「エスパM」の設備(年産能力500トン)で生産する。

 ダウXLA使いで製品化されているのは、エドウインのジーンズ「503ソフトフレックス」(経糸にダウXLA使用)のみ。ダウ・ファイバー・ソリューション(DFS)向けも含めると、04年度の生産量は100トンにとどまる見通しだ。

 ただ、スポーツ用ニットシャツ、アスレチックウエア、ヨガ向けのウエアなど「圧迫感がないのに、伸縮性があるなどの特徴を生かした開発が進んでいる」。

 今後は衣料用途での知名度を高めるとともに、「ダウXLAの特性が最も生きる」非衣料分野でも水面下で、開発を加速する。

 カーシートなど車両資材、イス張り地はもちろん、紙おむつ用でも顧客との共同開発が始まっている。500トン体制になった時点では半分以上を非衣料分野に向ける。