日本の化合繊が人気/機能・感性に高い評価

2004年10月29日 (金曜日)

 【上海オフィス】インターテキスタイル上海のジャパンパビリオン(JP)では合繊メーカーの高機能・高感性素材が来場者の関心を集めている。JPのPRコーナーで日本の合繊技術開発力をパネルなどで分かりやすく紹介していることも相乗効果を発揮しているようだ。

 帝人ファイバーは展示商品を「モルフォテックス」と「トリクシオン」の2つに絞り込んだ。とりわけ、ナノ技術を駆使し染色なしで南米モルフォ蝶の羽に似た神秘的な色彩を表現する「モルフォテックス」を使った婦人服サンプルは人目を引いている。

 08年北京五輪をにらんでスポーツ素材を出展した旭化成せんいのブースでは超極細繊維の軽量織物「インパクト」が人気。17デシテックスのナイロン66、24デシテックスのポリエステルという2タイプがあり、ダウンウエアの表地用途中心に引き合いが相次いだという。

 クラレは衣料用人工皮革「アマレッタ」、エバール繊維「ソフィスタ」、マイクロファイバー織物「エルモザ」(中国名「アストリーナ」)の3つの訴求に重点を置いた。ポリエステル100%のマイクロファイバー織物では不十分だった黒の着色性を、ポバール繊維との2成分複合紡糸で可能にした「エルモザ」が注目された。

 このほかユニチカファイバーではコンジュゲート糸「Z―10」使いの、カネボウ合繊では超極細糸「ベリーマX」使いのニット生地がそれぞれ人気だという。

 初出展の三菱レイヨンテキスタイルは、トリアセテート「ソアロン」、ジアセテート「リンダ」、ポリエステル「ソルーナ」、アクリル基布の人工皮革「グローレ」とほぼフルラインで高感性テキスタイルを展示。商談用の机・いすをあえて置かずに、ブース内では“見せる”に徹している。