2~3年後フル稼働へ/東洋紡の「ダイニーマ」生産
2003年07月18日 (金曜日)
東洋紡は、3月に増設した高強力ポリエチレン「ダイニーマ」のフル稼働に近い生産を2~3年後に想定している。
同社は、従来のダイニーマ生産センター(堅田)に加えて、敦賀機能材工場内のダイニーマ生産センター(敦賀)に「ダイニーマ」の新設備を立ち上げ、年産能力を500トンから1020トンに倍増。当初の4月予定から3月17日に前倒しして増設分の稼働を始め、段階的に稼働率を高めている。
「ダイニーマ」は、あらゆる高機能繊維の中で最も軽い高強力・高弾性繊維であり、超高分子量ポリエチレンをゲル紡糸法で超延伸して作られる。軽量、高強力・高弾性に、耐紫外線、耐薬品性、耐切創性、透明性などの特徴を併せ持つ。
その需要はロープ、ネット用の太物が量的に多いが、釣り糸や手袋などに使われる細物用途が近年拡大している。細物は利益率が高いものの、既存設備では供給が追いつかず機会ロスが生じていた。