日中新時代【前】AFF・大阪 レビュー

2025年04月16日 (水曜日)

「対日を伸ばすしかない」

 繊維ファッションOEM・ODM展示会「AFF・大阪」が8~10日、マイドームおおさか(大阪市中央区)で開かれ、中国や東南アジアの繊維企業365社・424ブースが対日繊維貿易拡大に向けて商談を進めた。米国との貿易戦争が過熱する中、出展者からは、「対日を伸ばすしかない」という切実な言葉が聞かれた。

 威海安迪進出口は2015年創立の新進企業。日本事業部、韓国事業部を持ち、韓国にも事務所を置く。日本事業部はカジュアルカットソーウエアのOEMが主力で、縫製スタッフ80人の自社工場で生産するほか、外注先も多く持つ。「顧客ニーズへの対応力、高品質、納期厳守」を訴求し、対日拡大への意気を高めた。

 瀋陽尼普頓科技はスポーツウエア、ヨガウエアの自社ブランド「ユニークパーソン」をアピールしながら、OEM・ODMの機能を紹介した。ユニークパーソンは、革新的な生地と優れた技術を融合させ、快適さとファッション性に秀でたヨガウエア。OEM・ODMでは生地の備蓄機能や新商品提案の多さ、カスタマイズサービスなどを紹介した。

 青島銘泰製衣は対日専門の縫製工場。ジーンズ縫製を得意としつつ、ニット製品も縫製する。小口・短納期機能が強みで、生地からの提案にも力を入れている。独自の技術力に自信を持ち、日本のアパレル市場を頻繁にリサーチすることで「正確にデザイン意図を理解できる」との自負がある。今回展では「想定よりも来場者が少なかった」ものの、全体的に中身の濃い商談ができたと言う。