帝人/DPP対応の製品展開/アラミド、炭素繊維で
2025年04月15日 (火曜日)
帝人グループは、欧州地域の環境規制の一つである「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(ESPR)」に準拠した製品の展開に向け、アラミド繊維と炭素繊維の一部製品でデジタルプロダクトパスポート(DPP)に対応し、販売を開始した。
DPPは、製品が「いつ、どこで、どのような素材を用いて製造・使用・廃棄されたのか」を網羅的に記録したデジタル証明。昨年7月のESPR改定に伴い、EU市場では各業界の製品に対し段階的にDPP対応の義務化を予定している。
帝人グループでは、オランダのIT企業であるサーキュライズ社(2024年11月に出資)のシステムを活用し、DPPへの対応を順次進める。今回、アラミド繊維と炭素繊維の一部で対応製品の展開を開始したことに伴い、当該製品を用いた実証の内容を公開した。
アラミド繊維事業では、回収した使用済みの最終製品からアラミド繊維を取り出してパルプ状に再生した製品のトレーサビリティーを公開した。海運向けロープなどを販売するハンプジャン社(アイスランド)の重量物運搬用のつり具から再生された製品であることが確認できる。
炭素繊維事業では、顧客が帝人の炭素繊維短繊維「Tenax Next R2S P513 6MM」を用いて、自転車のタイヤを着脱する際に用いるタイヤレバーを製造したと仮定した場合のトレーサビリティーを公開した。