繊維ニュース

「アゼック」で万博ユニフォーム

2025年03月26日 (水曜日)

 シキボウは、業務提携するファッションブランド「アンリアレイジ」と連携し、大阪・関西万博の日本電信電話(NTT)のパビリオンスタッフユニフォームを提供する。生地には校倉(あぜくら)造り構造織組織の高通気「アゼック」を採用。ジェンダーレスのデザインに加え、生地やプリント方法など細部までこだわり、機能性と環境への配慮を両立した。

 デザインはNTTパビリオンのコンセプトである「パラレルトラベル」に共鳴し、「未来のコミュニケーションを服で表現した」(アンリアレイジの森永邦彦デザイナー)。分断や格差を超え、点と点がつながり、感覚を共有することで「人間の可能性を拡張する服」を意識。「物質ではなく、風のような非物質的な感覚をまとう」とともに、服を通じて「時空を旅し、遠くの存在とつながる体験を創出した」と言う。

 素材にはユニフォームやポロシャツ向けに供給の多いアゼックを採用。プリントには京セラドキュメントソリューションズ(大阪市中央区)が展開する、水の使用量を限りなく削減した環境性能の高い捺染インクジェットプリンター「フォレアス」を使った。

 アウターは電動ファンを内蔵した「空調服」となっており、夏場の暑さにも対応する機能性を備える。

 縫製はブランドのポロシャツ・カットソーの縫製を数多く手掛けているグループのマーメイドソーイング秋田(秋田県大仙市)が生地の裁断から縫製、仕上げまでを手掛けた。