繊維ニュース

コトセン 初PVで加工を訴求

2025年03月17日 (月曜日)

 デニム整理加工のコトセン(岡山県倉敷市)は、先月にフランス・パリで開かれた繊維総合見本市、「プルミエール・ヴィジョン(PV)・パリ」で同社の加工の技術力をPRした。渡邉将史社長は「当社の名前を出して海外展に出展するのは初めてのこと」と述べる。

三備産地のデニム関連企業2社と共同で出展し、産地におけるデニム生産工程の特徴なども発信した。

 デニム製造の篠原テキスタイル(広島県福山市)、ロープ染色の坂本デニム(同)と出展した。経済産業省中国経済産業局のブース内に、「デニムユニオンジャパン」という名前でブースを設け、産地の特徴などとともに、自社の発信も行った。

 コトセンは、生地の裁断片などを開繊・反毛技術で再資源化するクラボウの取り組み、「ループラス」を採用した生地、ループラス採用の生地に顔料コーティングを施したもの、同社の整理加工の表現力の三つに絞って訴求した。また、同社も認定工場に指定されている、岡山県織物染色工業協同組合が展開する安心・安全な独自の加工ブランド「倉敷染」もパンフレットを置くなどしてアピールした。

 整理加工では6種類の加工を見せた。同じ生地でも加工によってさまざまな表情に変わるという点を伝えた。来場者からは黒色に顔料コーティングした生地が人気だった。渡邉社長は「ある程度生地のピックアップがあった」と話す。

 同社は整理加工場のため、生地を生産しているわけではないが、「(整理加工は)日本製の製品を売っていくための根拠になってくる」。渡邉社長は「日本のモノ作りの評価につながるのであれば、今後も出展していきたい」と語る。