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帝人/高強度・中弾性の炭素繊維/生産性向上も実現

2025年03月13日 (木曜日)

 帝人は、優れた強度や弾性率とコスト競争力を両立した炭素繊維の販売を開始した。今回開発したのは、3万6千本の単繊維が束になって構成される36Kの炭素繊維で、高強度・中弾性が特徴。独自の製法によって強度や弾性率を高いレベルで維持しながら生産性を高めることに成功した。

 新製品は、強度5800メガパスカル、弾性率280ギガパスカルという性能を誇る。炭素繊維としての取り扱いがしやすく、圧力容器用途に用いられるフィラメントワインド成形やプリプレグ用途で用いられる開繊に対しても適性を持つ。このことからさまざまな産業分野で活用できる。

 36Kの炭素繊維のさらなる用途拡大を視野に入れる。現在は航空宇宙用途にも対応可能な製品の研究開発を進めている。