チャイナナウ/現地有力ブランドとコラボ/「ポリクアント」デザイナー 杉田 純一 氏
2025年03月07日 (金曜日)
ストリート、モード、アウトドアなどさまざまなエッセンスをミックスさせたデザインが日本の内外で評価されるメンズブランド「ポリクアント」が、中国の有力ブランドとコラボレーションを進めている。卸し先の現地セレクトショップ向けの展示商談会のため、このほど上海を訪れた杉田純一デザイナーに、中国展開などについて聞いた。(上海支局)
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――ブランドの概要を。
カテゴリーを絞らず、シーズンごとのキーワードに合わせてデザインしています。ある部分はストリートが好きな人に刺さり、ある部分はアメカジ、あるいはモードが好きな人に評価されています。
2016年のスタートから、海外マーケットを意識しました。まずミラノのショールームに売り込み、翌年には上海で卸し先のセレクトショップを探しました。欧州ではこれまでにないブランドと面白がられ、数店のショップで販売が始まりました。
一方、日本は当初、全く駄目でした。最近になってようやく注目されるようになりました。
――現在の卸し先は。
日本が15社、英国、オランダ、ドイツなど欧州が10社、中国が7社です。
中国は最も多いときで15社の卸し先があったのですが、新型コロナウイルス禍の影響が深刻だった22年に激減しました。その少し前にディストリビューターを現地企業から、伊藤忠繊維貿易〈中国〉(ITS)に変更し、挽回しています。ITSとは、一部コラボアイテムの中国での販売や、「コーロンスポーツ」とのコラボアイテムの展開でも協力関係にあります。
――コーロンスポーツとのコラボはどのような経緯で。
コロナ禍が始まった直後に、コーロンスポーツから連絡を受けたことがきっかけです。コラボアイテムを2年間手掛けました。いったん休みましたが、今年復活する予定です。
――中国市場をどう見ますか。
ファッションに熱い思いを持った人たちがたくさんいます。お金持ちも多いですね。一方、まだダサい人たちが大部分です。可能性がある市場だと思います。高望みせず、ゆっくり長く取り組んでいきたいです。