島津製作所/走査電子顕微鏡2機種/低真空での広域観察に
2025年03月04日 (火曜日)
島津製作所は、走査電子顕微鏡「SUPERSCAN SS―4000」2機種の販売を開始した。業務提携を結ぶチェコ・TESCAN社との共同ブランドの第1弾で、試料の前処理低減に有効な低加速・低真空での観察に最適化しており、ゆがみのない広域観察などが可能だ。
新製品は、低加速条件で高いビーム収束度が得られる光学系により、非導電性材料やビームに弱い材料に対して試料前処理なく微細な観察ができる。またソフトウエアによる光学系制御により電圧・電流変更によって生じる画像の明るさやフォーカスのずれを自動で調整する機能によりワークフローを削減する。
通常、非導電性試料を観察するには帯電によるチャージアップ現象の防止のために低真空状態が必要になる。新製品は幅広い範囲の低真空に対応が可能。一般的な走査電子顕微鏡では、低真空において窒素ガスを用いるが、新商品は信号増幅率の大きい水蒸気雰囲気による検出システムの採用で生体試料の低真空での高感度観察に有効という。
1億1千万円から。年間10台の販売を目指す。