繊維ニュース

「VIATT2025」/ジャパンパビリオン健闘/地場ブランドの差別化追求で

2025年02月28日 (金曜日)

 【ホーチミン=岩下祐一】26日にベトナム・ホーチミン市で開幕した繊維総合展「ベトナム国際アパレルファブリックス&繊維関連技術専門見本市」(VIATT2025)のジャパンパビリオンが盛況だ。一部出展者の初日商談件数は、初開催だった昨年展を上回った。地場ブランドが差別化を求めていることが背景にある。会期は今日28日まで。

 ベトナム法人を設立して間もないシキボウは、ベトナム内販や第三国向け輸出の拡大を目指し、出展した。海外向けを手掛ける編み立て工場や地場ブランドに向けて、現地で在庫販売する日本とベトナム製の紡績糸を訴求している。初日は、シキボウの独自技術を使った糸に来場者が多かった。「地場ブランドが想定以上に差別化を求めていることが分かった」とベトナム法人、シキボウベトナムの藤井靖之社長は話す。

 柴屋は、小ロット・短納期のストックサービスを前面に訴求する。昨年開かれた同展にテストマーケティングのために出展し、成果を上げたため、内販を本格化した。顧客は、地場ブランドと縫製工場で、備蓄品とバイオーダー品の双方の商売を広げようとしている。「ベトナムは伸び代が大きい市場」と奥野雅明社長は期待する。

 島田商事は、現地での認知度向上を図るために出展。現地の工場で生産するテープやひも類を中心に紹介し、開発力をアピールしている。