ごえんぼう

2025年02月28日 (金曜日)

 人には2種類の知能が備わっており、それぞれの知能がピークを迎える時期は異なるという。英国の心理学者、レイモンド・キャッテルが提唱した▼一つは「流動性知能」というもので、推論力や柔軟な思考力、目新しい問題の解決力を指す。これは若い時分にピークを迎え、30~40代に急速に低下し始める。何となく分かるという人も多いだろう。ちなみに、GAFAと呼ばれる世界的IT企業4社の各創業者の起業時の平均年齢は24歳だ▼もう一つが「結晶性知能」。過去に蓄えた知識を活用する能力で、年齢を重ねるほど向上する。それがよく生かされるのが“指導”中心のキャリアだという。流動性知能が“革新”を起こし、結晶性知能が次世代を育て新たな革新につながる。その繰り返しで企業や社会が発展するのだろう▼50代半ばの筆者は救われた気分だが、知識の蓄えは心もとない。学び続け“結晶”を大きくせねば。