第22回ジャパン・ヤーン・フェア(JY)/THE BISHU(4)/高田編物/AMIu(アミぅ)/蝶理/タロダ/滝善/帝人テクロス
2025年02月25日 (火曜日)
〈多彩な形状の新作糸/高田編物/AMIu(アミぅ)〉
高田編物(愛知県江南市)と販売会社のAMIu(アミぅ)は今回展もリリヤーンを軸にした独自の加工糸、ファー使い糸など意匠糸の新作をそろえる。
芯糸がリリヤーンで、2色のラメ糸をランダムに表面に配した糸に30番ナイロン単糸をカバーリングした糸は独特の表情を持つ。欧州ハイメゾンブランドが採用する糸で、意匠性が際立つ。
クリンプを持つデニット糸使いのリリヤーンも開発した。デニット糸は編み物をほどいて作るため手間がかかるが、不規則な凹凸や表面変化をもたらす。デニット糸の製法とリリヤーンの製造技術を掛け合わせた。ほかにも、3色使いのファー付き意匠糸もそろう。
高田剛社長は「他社がまねできない独創的なモノ作りが強み。できることは自前でやり切る」と話す。手芸糸メーカーや個性派デザイナーなどにアピールしたい考え。展示品を通じて技術と形状加工を訴求する。
〈初出展で機能性紡績糸など/蝶理〉
蝶理は今回が初出展で、北陸を中心に販売を伸ばす合繊長繊維の差別化糸や機能性紡績糸「スパンラボ」などを紹介する。
スパンラボは、特殊なポリエステル短繊維を使った紡績糸シリーズ。バルキータイプを柱に販売を伸ばしているが、今回展では芯鞘構造の長短複合糸「サニー」の提案にも力を入れる。風合いなど短繊維の特徴を生かしながら、長繊維と組み合わせることでイージーケア性や強度などの特徴を持たせる。芯にポリエステル長繊維、鞘に綿を使うタイプを柱とするが、長繊維部分を高伸縮糸「テックスブリッド」や再生ポリエステル「エコブルー」、短繊維部分をレーヨンにするなどさまざまな要望に対応できる。
ブースではスパンラボを中心にファッション用の生地・製品を広く紹介する。
合繊長繊維の差別化糸では今夏に設備投資で増産体制を整えるピン仮撚り糸「SPX」などを提案する。SPXはかさ高性や伸縮性など一般的な仮撚り糸にはない特徴を持ち、順調に販売を拡大している。
〈サステ品など幅広く/タロダ〉
タロダ(石川県内灘町)は、リサイクルポリエステル糸や割繊糸などポリエステル先染め糸の色糸見本帳を拡充している。販売はかほく産地の細幅織物向けが主力だが、ジャパンヤーンフェアなどへの出展を通じて「ホールガーメント」を含むニット向けやジャカード織物向けなどへの展開も広げている。
サステイナブル品では、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルのポリエステル糸の色糸見本帳を幅広くそろえる。近年はリサイクルをベースに新たな価値を加えた商品を拡充し、糸加工で天然繊維調の表情を持たせたポリエステル糸などの色糸見本帳を拡充している。割繊糸も15色をそろえて見本帳展開しており、適度なグリップ性が付与できるなどの機能性で展開を広げている。
ユーザーの要望に沿って開発する受注生産でも小ロットで対応し、自社工場では撚糸やワインダーなどへの投資を継続している。きめ細かな対応を強化するため、今年初めにも自動ワインダーを増設した。
〈サマーセーターに適する糸/滝善〉
滝善(愛知県一宮市)は高温が続く気候を見据え、夏から晩夏まで着用できるサマーセーターなどに適した糸を展示する。
生分解性ポリエステル糸とキュプラ糸を撚糸した25番単糸「サイヤンキュプラ」は、光沢感やドレープ性、伸縮性がある。
生分解性ポリエステルとオーガニックコットン使用の25番単糸「サイヤンコットン」も訴求を図る。滑らかな肌触りとドライタッチを両立させた。ほかにも、和紙と生分解性ポリエステル複合糸もそろえる。
〈糸加工から一貫生産が強み/帝人テクロス〉
初出展の帝人テクロス(愛知県稲沢市)は糸加工から糸染め、織布、編み立て、染色仕上げ(子会社の尾張整染=同一宮市)まで一貫生産体制による生地提案を行う。
生産体制を整備するため、合糸機、撚糸機の増強、糸染め用の先巻きワインダー、織機の更新などこの数年、積極的に設備投資を行っており、これらを生かした開発品を今回展で訴求する。
一つは透過性のある生地。裏からライトを当てると文字や模様が浮かび上がる。ブースでは実験器具も置いて目で見て分かるように工夫する。その他、ポリエステル使いながら畳に見える生地、リサイクル糸を使ったインテリア用生地、ナノファイバーの糸染め生地、モノフィラメントの先染め糸使いの椅子張り地などを打ち出す。糸では紙糸のモール糸などを出品する。同社はSUMINOEと帝人フロンティアの自動車内装材製造合弁会社、スミノエ・テイジン・テクノの子会社に当たる。