京奕グループ/「ボルテックス」混紡糸拡大/26年3Qに新工場
2025年02月25日 (火曜日)
【上海支局】中国の合繊織物産地、蘇州市呉江の紡績業で、村田機械の渦流精紡機「ボルテックス」で生産する糸に特化する京奕グループが、混紡糸の生産を拡大している。今年は、アパレル以外の用途開拓にも取り組む。2026年第3四半期には、新工場の稼働を予定する。
24年の工場稼働率は100%を維持した。「ボルテックス糸の品質安定性の高さや、われわれの商品開発が功を奏し、安定成長が続いている」と、海外販売部の胡力維氏は話す。
ボルテックスの導入台数は現在320台で、日産能力は500トンだ。この2年で100台超を導入した。
同社の顧客は、国内外のアパレルを中心とした幅広いブランドと、生地工場だ。生産アイテムは以前、レーヨン糸とポリエステル糸が中心だったが、この1、2年で混紡糸の割合が高まった。「コストパフォーマンスが高いことが評価されている」(胡氏)と言う。
同社の糸の用途は、主力のシャツから最近はデニム、ユニフォーム、セーターなど幅広い製品に広がっている。毛羽が少ないボルテックス糸の特徴を生かし、自動車内装材向けも現在開発中だ。
国内外で市場の拡大が期待できることから、新工場をこのほど起工した。26年第3四半期に第1期を稼働する予定だ。