~「第53回国際ホテル・レストラン・ショー」より~宿泊施設向け寝具・インテリア多彩に

2025年02月19日 (水曜日)

 4~7日に開かれた「第53回国際ホテル・レストラン・ショー」は、同時開催展と併せ5万人弱が来場した。人手不足の中で国内外客の増勢が続く宿泊業界に向け、寝具・インテリア関連企業は多彩な提案を見せた。

〈nishikawa/客室丸ごと「エアー」で〉

 nishikawaは、睡眠状態の可視化・家電連携を実現する「エアー」のセンシングマットレスやリカバリーウエアを初出品した。宿泊施設で展開する課題をクリアしながら、客室丸ごとエアーシリーズで、宿泊客に健やかな安らぎを提供する考えだ。

〈昭和西川/環境負荷軽減を訴求〉

 昭和西川は、羽毛ふとんと羽毛リフォームを軸に、宿泊施設のコスト抑制や環境負荷軽減を後押しする。シワになりにくいリネン「タンブドライ」では、リネンサプライ工場の減少やコスト上昇などに伴う洗濯自前化の手間軽減にも対応する。

〈フランスベッド/滞在満足度の向上へ〉

 フランスベッドはレンタル企画を拡充し、客の滞在満足度を高めたい宿泊施設の要望に応える。専用台が必要だったベッド型マッサージ器「ラミダス」は、専用ボードの開発により、ベッド上でも使えるように。足用マッサージ器も用意した。

〈イノアックグループ/和室に三つ折りマットレス〉

 イノアックグループは、六角形スリットで寝返りしやすい「ファセット」、海外でも人気のラテックスをウレタンで再現した上位モデル「ラグフォート」のマットレスをメインに訴求。和室に最適な三つ折りタイプが特に好評だった。

〈アルテモンド/ご当地アピールを後押し

 アルテモンドは、再現性の高い昇華転写プリントを生かし、ご当地アピールをサポートする。滋賀県のホテルでは「ひこにゃん」「彦根城」をプリントしたベッドスローが採用された。洗濯可能なレザー調サテン生地で、上質感とホテル側の負担軽減を両立している。

〈内野/高品質で差別化後押し〉

 内野は洗濯関連企業と連携しながら、綿100%を中心とした独自素材を用いた高品質なタオル、バスローブ、館内着などの提案を強めた。ホテル・旅館の差別化やランニングコスト抑制に寄与。中でも「しあわせタオル」が関心を集めていた。

〈浅野撚糸/国内外のホテルに納入〉

 浅野撚糸は、特殊撚糸「スーパーゼロ」使いのホテル向けタオルで実績を上げる。高品質はそのままに、ベトナム製で価格を抑制。リネンサプライ企業とも組み、国内外25軒ほどに納入済み。2回目の出展でより一層の拡販に手応えをつかんだ。

〈サンゲツ/空間総合提案を加速〉

 サンゲツは壁装材、床材、インテリアファブリックなどの内装材を生かし、空間の企画・設計から施工まで一気通貫の空間総合提案を加速させる。ヒノキの端材などをリサイクルした「メグリウォール」など環境商材も注目された。

〈ニッケ商事/羽毛アレルギー対策にも〉

 初出展のニッケ商事は、ボリューミーで軽く温かいオリジナルのポリエステルわた「エアリーフロスト」を用いた掛けふとんなどを披露した。60℃のタンブラー乾燥で膨らみ感が再生。優れた性能に加え、羽毛アレルギー対策のニーズも捉えた。

〈帝人フロンティア/屋内外に機能商材提案〉

 帝人フロンティアは屋外向けと客室向けの2ブースで出展した。屋外向けでは大型パラソル「ソルソル」や天幕などを提案、客室向けでは高機能の寝具寝装品やシャワーカーテンなどに加え、柔らかさが長続きするタオル「ヤオキ」も披露した。

〈山中産業、国枝/畳で温浴施設を改装〉

 畳材料取り扱い国内トップシェアの山中産業と畳製造・販売の国枝は、温浴施設の改装を推進する。耐水畳「温泉乃畳」は滑りやすくなった浴場内の改装に最適で、転倒事故を軽減。CADデータ化で複雑な形状にも対応し、敷き詰められる。

〈アゼアス/「リフェイス」提案拡充〉

 アゼアスはPVC織物シート「リフェイス」の提案の幅を広げた。高い耐久性とデザイン性を生かした和空間の畳代替用途、エレベーター内の装飾などに加え、クッションチェアやスパマットといったインテリア製品も打ち出した。