ごえんぼう

2025年02月18日 (火曜日)

 先日の繊維ニュースに「1月の全国繊維業者倒産」の記事が載った。婦人服地製造、鈴憲毛織(愛知県一宮市)などの名前が見え、件数と負債額ともに増えた▼今年1月に出版された『なぜ倒産 運命の分かれ道』を読んだ。同書には企業が経営破綻に至ったいきさつが書かれている。その中には昨年に民事再生法適用を申請した紳士服製造・販売、大賀(大阪府枚方市)の記述もある▼粉飾決算などの不正は抜きにして、経営破綻の理由はさまざま。〈赤字対策の不備〉〈進まなかった業態転換〉〈スポンサー選定の遅れ〉などが指摘されるが、結果が出た後だから言える部分もある。“その時”、どうすれば良かったのか▼運命の分かれ道に立ったのがホンダと日産自動車だろう。経営統合の撤回が英断なのか、誤りなのかは将来が決める。生き残るためにどのような決断を下し、針路を取るか。“今”が問われているのは自動車産業だけではない。