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帝人/脱炭素社会へ資金調達/経産省補助事業に採択

2025年01月31日 (金曜日)

 帝人は、脱炭素社会に向けた移行を進めるためのファイナンス手法「トランジション・ファイナンスフレームワーク」を策定し、同社では初となる環境目標の達成状況に応じて利率が変動する「トランジション・リンク・ローン」による資金調達を実行する。経済産業省による、第三者評価のための2024年度トランジション・ファイナンス補助金事業として採択された。

 「気候変動の緩和と適応」「サーキュラーエコノミーの実現」などの課題解決の取り組みを推進するため、同ローンによる資金調達を決めた。現中期経営計画中のキャピタルアロケーションのうち、サステイナビリティーへの投資などを含めた成長投資に総額1千億~1100億円を配分する。

 今回のローンの重要業績評価指標(KPI)はグループとサプライチェーンの二酸化炭素(CO2)排出量削減率で、具体的な数値目標を意味するSPTは、グループのCO2排出量は30年度に18年度比30%削減、サプライチェーンのCO2排出量は30年度に同15%削減に設定した。

 アレンジャー兼エージェントは三井住友信託銀行、貸付人は国内金融機関。クライメート・トランジション・ファイナンス・ハンドブック(2023、ICMA)などへの適合について、各付投資情報センターから第三者評価を取得している。