コスモテキスタイル 服地輸出拡大に本腰

2025年01月29日 (水曜日)

 生地商社のコスモテキスタイル(大阪市中央区)は服地輸出に力を入れており、着実に実績を積んでいる。

 同社には切り売り向けとアパレル向けという2種の生地販売事業がある。輸出で先行していたのは切り売り向けで、古くから米国や欧州などにオリジナルのプリント生地を販売してきた。

 綿無地を中心としたアパレル向けで少しずつ輸出に取り組み始めたのが10年ほど前で、本格的に拡大を志向したのが5年ほど前。2023年には間接的にイタリア「ミラノ・ウニカ」に出展し、続けて韓国「プレビューインソウル」、米国の「LAテキスタイルフェア」にも出展。中国「インターテキスタイル上海」にも出展している。

 中井純一取締役東京支店長営業3部部長によれば、「成果は着実に積み上がっており、間接・直接の両方で中国、韓国、欧州、米国などに独自開発した生地を販売できるようになった」。

 強みは備蓄による小口・即納機能。綿無地を中心に合繊無地も取り扱い、特に「日本ならでは」の後加工を施した生地が海外市場で評価を高めていると言う。

 アパレル向け生地販売部門の売り上げのうち約2割を輸出が占める。国内向けを維持拡大させつつこの比率を近いうちに3割に引き上げるのが当面の目標だ。

 昨年は新規開拓としてベトナム・ホーチミンで初めて開かれた繊維総合展「VIATT」にも単独出展した。2月下旬に開かれる今回の同展にはプリント生地主力の北高(同)、丸編み地主力のミナミ(同北区)と「船場テキスタイル」ブースを構える。フランス「プルミエール・ヴィジョン・パリ」への出展も模索する。