KIRARI 中国以外の販売も強化
2025年01月28日 (火曜日)
中国の生地商社である輝羅麗貿易〈上海〉は、日本子会社のKIRARI(大阪市中央区)を通じて日本、韓国、欧州、ベトナムでの販売に力を入れる。現在は中国以外の売上比率は10%弱にとどまるが、将来的には30%まで引き上げたい考えだ。
輝羅麗貿易〈上海〉は上海、深圳、杭州、広州に販売拠点を持ち、中国で日本製生地を備蓄・販売する。KIRARIは日本製生地の仕入れ拠点として2022年に設立したが、徐々に日本、韓国やベトナムでの販路開拓も始めている。昨年1月にはベトナムで開催された繊維総合展「VIATT」、同年5月には日本で開かれた「プレミアム・テキスタイル・ジャパン(PTJ)」にKIRARIとして出展した。
25年からは欧州市場の開拓にも着手。2月に開催されるイタリアのテキスタイル展「ミラノ・ウニカ」にKIRARIで初出展する。KIRARIの松田朋一社長はミラノ・ウニカを通じて「現地の販売代理店やアパレルとの出会いの場にしたい」と語る。
KIRARIは中国の「インターテキスタイル上海」にも継続出展する。「新顧客の開拓に結び付いており、疎遠になっていた顧客とのビジネス再開もあるなど成果が表れている」と手応えを示す。
3月の春展(11~13日)ではキュプラ繊維使いの新商品を訴求。緯糸にキュプラ綿の強撚糸を使ったローンやフィブリル加工したキュプラ100%サテン、タフタを出品する。さらにキュプラと和紙糸との複合を生機で出品。製品染めでの提案も行う。ジアセテート使いではこれまで長繊維使いが中心だったが、紡績糸を緯糸に使用した2品番を打ち出す。