津田駒工業 6期ぶり営業黒字に

2025年01月20日 (月曜日)

 津田駒工業の2024年11月期は、売上高364億円で前期比7・2%減、純利益4億円(前期は12億円の損失)と減収ながらも黒字に浮上した。

繊維機械のインド向けの低迷などで売り上げは減少したが、販売価格への転嫁や原価低減などの取り組みで利益を改善した。営業損益と経常損益は18年11月期から赤字が続いていたが、6期ぶりに黒字化した。

 繊維機械は受注高が277億円で前期比22・1%減、売上高が308億円で同8・0%減だったが、コスト上昇分の転嫁や原価低減の取り組みで、営業利益9億円(前期は8億円の損失)と黒字化した。昨年秋のITMAアジア(上海)で発表したエアジェット織機の新機種「ZAX001ネオ プラス」が好評を得ているほか、ウオータージェット織機も高級スポーツカジュアル市場が好調な中国で大型案件を継続受注した。

 産業資材分野はエアバッグ用を中心に受注を積み上げたほか、炭素繊維用レピア織機も引き合いが増えている。産業資材分野では、エアバッグ、タイヤコード、フラットヤーン、医療用基布など実績がある分野に加え、オーニング、広告バナー、パラシュートなどの新分野も加えて欧米や中国中心に販促を進めている。エアバッグ用は中国での受注が堅調で、タイヤコードも引き続き増設の商談が進んでいると言う。

 今期(25年11月期)は、連結売上高380億円(前年比4・3%増)、営業利益9億円(126・0%増)、経常利益7億円(147・9%増)、純利益6億円(22・9%増)を予想する。