東レ韓国子会社 メタ系アラミド増設
2025年01月09日 (木曜日)
東レの韓国子会社、トーレ・アドバンスド・マテリアルズ・コリア(TAK)はメタ系アラミド繊維「アラウィン」を増設する。亀尾第1工場に年産3千㌧の2号機を導入し、総生産能力を2倍強の5400㌧に拡大する。今年半ばの稼働を予定する。
アラウィンは乾式紡糸によるメタ系アラミド繊維で、同社は2009年に事業化し13年から短繊維の量産を始めた。さらに19年には長繊維の本格生産もスタートしたが、今回の増設は短繊維。耐熱防護服用途など原着を含む需要の増加に対応するもの。
メタ系アラミド繊維は耐熱性・難燃性などが特徴で、防火服やバグフィルター、OA用クリーナー、電気絶縁材料などに使われており、同社によると世界のメタ系アラミド繊維市場は年率5%成長が見込まれると言う。
同社以外では米国・デュポン「ノーメックス」、帝人「コーネックス」、「コーネックス・ネオ」、中国・煙台泰和新材料「ニュースター」が事業化する。
少し古いが、日本化学繊維協会の「繊維ハンドブック2022」によると、デュポンのノーメックスは米国(年産1万5700㌧)、スペイン(5200㌧)の計2万900㌧、帝人のコーネックスは日本(2700㌧)、コーネックス・ネオはタイ(2200㌧)の計4900㌧、煙台泰和新材料のニュースターは7千㌧の能力(一部推定)がある。