ごえんぼう

2025年01月09日 (木曜日)

 国民的スポーツイベント「箱根駅伝」をゴール手前の日本橋付近で観戦したが、米「ナイキ」一強だったシューズの勢力図が大きく変わっていた▼一昨年から「アディダス」「アシックス」「プーマ」といった競合他社が追い上げ、ナイキの着用者は全体の半数を割っている。カーボンプレート搭載シューズで2021年のピーク時には9割を超えていたナイキの着用率は下降線をたどり、今年はアディダスと拮抗した▼各社とも箱根駅伝の直前にランニングの新モデルを投入しているほか、開発段階のプロトタイプを選手に提供しているともいわれる。ローカルなアマチュアスポーツがマーケティングの主戦場になるのは世界的にも異例だ▼その一方、激しい開発競争の弊害としてレースの過度な高速化、けがの多発を挙げる識者も。確かに跳んでいるように走る選手もいた。商業主義よりも、選手が報われる競技であり続けてほしい。