ベトナムで繊維技術見本市/業界の勢い示すイベントに/2月26~28日開催

2025年01月08日 (水曜日)

 2月26~28日に、ベトナム・ホーチミンのサイゴン展示コンベンションセンターで「ベトナム国際アパレル・テキスタイル・繊維技術見本市」(VIATT)が開かれる。2024年のベトナムの繊維・衣料品輸出は前年比11%増の440億ドルに達すると予測。現地企業の42%以上が第4四半期の業績改善を見込んでおり、VIATTは業界の勢いを維持する重要なイベントになりそうだ。

 VIATTはメッセフランクフルト〈香港〉とベトナム貿易振興庁が主催。1万5千平方メートルの展示スペースで開かれ、生地をはじめ、付属品や糸、衣料品、ホームテキスタイル、コントラクトテキスタイル、テクニカルテキスタイル、不織布など、繊維全般を網羅する。今回は、エコノジー(経済発展)・ハブとイノベーション&デジタル・ソリューション・ゾーンを導入し、業界の持続可能性と技術革新に向けた動きを発信する。

 国際色豊かな出展者が参加している。トルコ最大級の総合繊維企業のボッサは、高品質なデニム生地を幅広く提供。フランスのシャルジュールPCCは、世界7カ所の生産拠点で年間3億5千万メートル以上の芯地を生産し、ラグジュアリーからアスレジャーまで多様な市場に対応している。

 ドイツのホームテキスタイルメーカーのホーマンは、3万平方メートルの生産スペースに330台のドルニエ社製の織機を設置し、1日4万5千メートルの生産能力を保有する。高吸水性繊維と不織布業界で知名度の高い英国のテクニカル・アブソーベントは、30年以上にわたって高吸水性繊維(SAF)技術を革新し、多様な高性能高吸水性素材を生産している。

 他にも高級シャーティング生地を展開するトーマス・メイソン(イタリア)や、最高品質のエコエックス認証生地を開発するアルモ(スイス)、特殊機能を備えたカーペットやラグを打ち出すホームプラス(ドイツ)などが注目される。

〈日本企業も出展〉

 VIATT2025は、ベトナム国内外のバイヤーがアジア各地の有力出展者の革新的なテキスタイルや技術にアクセスできる重要なプラットフォームとしても機能する。日本はベトナムのアパレル製品にとって依然として第2位の輸出先である一方、安定したサプライヤーでもある。日本からは村田機械や田村駒、豊島、スタイレム瀧定大阪などが出展を予定。