繊維ニュース

日本紡績協会 循環型社会の実現へ

2025年01月08日 (水曜日)

 日本紡績協会は、持続可能な循環経済の実現に向けた動きを活発にする。尻家正博会長(シキボウ社長)は、「繊維業界でも消費者の環境問題への関心の高まりから、サステイナブルな素材が今まで以上に求められるようになってきた」と話す。さらなるサステの強化やリサイクル素材の活用により、循環型社会の実現に取り組む。

 日本を含め世界では、異常気象が頻発し各地での災害や気候変動問題がますます深刻化している。温室効果ガスの削減目標を強化し、脱炭素社会の実現に向けた歩みが加速する中、同協会では持続可能な循環経済の実現に向けた動きを活発化。環境対応素材の開発やリサイクル素材の活用、古着の再資源化、リサイクルコットン紡績糸のJIS化・国際標準化に向けて取り組む。

 激化する国際競争の中でこれまで蓄積された技術力の強化や次世代への技術継承、人材の育成についての課題にも引き続き対応。取引適正化の推進では、公正な価格設定や契約条件の透明性などを確保し、取引先との信頼関係を築くことが重要であり、「持続可能で公正・健全な取引が促進されるよう努める」と語る。

 需要振興の面では、国産綿製品としての品質の高さを保証するジャパン・コットンマークの普及を促進。需要拡大に努め、「国内外に日本製品の良さをPRする活動を今後も積極的に進める」方針だ。