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この人に聞く/三起商行 商品MD部 ブランド担当マネージャー 髙橋 丞二 氏/富裕層の開拓強化

2024年12月27日 (金曜日)

 「ミキハウス」の三起商行は国内外の富裕層をターゲットに商品化した超高級ライン「ゴールドレーベル」の拡販に力を入れている。22秋冬から発売し、2023年度(24年2月期)の売り上げは3億円を突破した。ゴールドレーベルの今後や、富裕層へのアプローチについて、髙橋丞二マネージャーに聞いた。

  ――インバウンドを中心にミキハウス人気が高まったのはいつ。

 18年ごろ、第1次の爆買いブームが訪れた時に当社のシューズの売れ行きに火が付きました。子供の遊び心に特化したデザインの商品が他にはないこと、2次加工がふんだんの元気いっぱいのアイテムであることなどがヒットの要因です。この勢いがその後、ベビーに飛び火し今に至ります。

  ――シューズの評判がいいのはどうして。

 アッパーの生地とソールを熱と圧力で圧着させています。日本では限られているこの加疏製法というのが優れているんです。ミキハウスのシューズを履けば、赤ちゃんの小さな歩く力を地面に正しく伝えながら正しい歩行訓練をすることができます。価格はだいたい3万5千円近辺です。

  ――ベビーで売れ行きの良かったブランドは。

 刺しゅうを施したトドラー向けの「プッチーうさこ」シリーズが好調で、特に中国を中心に高い評価をいただきました。干支をモチーフに取り入れたシリーズも好評です。グッチやディオールといったハイブランドが結構、干支を施したアイテムを中国向けに打ち出しているのに気が付きました。干支というのは日本以上に中国では生活に根付いているそうです。

  ――「ゴールドレーベル」の販売が好調を維持している。

 22秋冬にスタートさせました。コストを度外視したモノ作りでとことんいい物を創り出し、グローバルに打って出るという志で取り組みに着手しました。海島綿やカシミヤの素材の良さを強調するため、あえて刺しゅうのような後加工は施していません。最近は特に海外で赤ちゃんに一番いい服を着せようというニーズが強まっているようです。三越伊勢丹の三越銀座店(東京都中央区)なんかは国慶節の期間中、中国人インバウンドのおかげでゴールドレーベルの売り上げが全体の10%を超えるくらい注目を集めています。

  ――海外直営店の動向は。

 シンガポールのマリーナベイサンズにある旗艦店は報告によると絶好調ということです。オープン以来50%増を続けています。中国の成都SKPの直営店では、お店が入る百貨店の重要顧客40組をホテルに招いてゴールドレーベルを紹介する取り組みを進めています。海外では、富裕層を対象にミキハウスのファンに集まってもらい、演奏会や食事会を兼ねてゴールドレーベルに触れてもらおうというイベントに力を入れています。