繊維ニュース

帝人/住宅会社とパートナーシップ/木造ヴィラの販売開始へ

2024年12月16日 (月曜日)

 帝人は、戸建住宅事業のリブワークと木造住宅の展開に向けた戦略的パートナーシップ契約を締結した。帝人が自社で保有する建材やライセンスを生かした住宅を企画・設計し、リブワークが販売する。第1弾となる木造住宅「ライブリーヴィラ」の販売を2025年1月に開始する。

 帝人は、国産木材と炭素繊維を組み合わせ、木材の2倍以上の剛性を持つ高機能繊維強化集成材「ライブリーウッド」を展開してきた。社会ニーズに応えるため、建材の販売に加え、自然環境を暮らしに取り入れた空間の提供を目指すプロジェクトを立ち上げ、ライブリーヴィラ販売の協業相手を探索していた。

 リブワークは、サステイナブルな住まいづくりを通じて豊かな暮らしと地域の幸せの実現、地球環境への貢献を志向してきた。その中で国産杉材の新需要を創出することで日本の林業の活性化や地域経済の発展、森林管理による環境保全につながると考え、連携できるパートナーを探していた。

 両社の思いが一致し、今回の契約締結に至った。第1弾では、室内に大空間を確保するとともに、ライブリーウッドを使うことで軒先に柱を用いずに広い軒下空間を実現した「ライブリーヴィラ ノキ」を展開。来年4月には、福岡県糸島市と熊本県西原村にそれぞれ1棟のモデルハウスを開設する。

 両社は、ライブリーヴィラ ノキに続くシリーズの展開も計画している。ライブリーヴィラブランドのプロモーション活動、国内の工務店や住宅メーカーとの連携を進め、30年までにシリーズ累計1千棟の販売を目指す。