シキボウ 病院リネン向け堅調
2024年12月06日 (金曜日)
シキボウは、メディカルリネンサプライ向けが堅調だ。工業洗濯に対応した洗濯耐久性の高い顔料プリント「アペニノ」使いなどが伸びている。
2024年4~9月期のメディカルリネンサプライ向けは、前年同期比増収増益だった。同社は、リネンサプライ用途で病院向けが強い。病院向けリネンサプライは安定した需要があり、同社の販売も底堅いが、今期はアペニノ使いの販売が増加して業績を押し上げる。
アペニノは、工業洗濯でも顔料が脱落しにくく、洗濯100回の顔料脱落試験でも色落ちしにくい結果を得ている。そのため、製品寿命を伸ばすことができ、色落ちによる廃棄ロスを減らせる。さらに、洗濯時に他の衣類などへの移染や白地部分への再汚染を防げる。
そのメリットが評価され、リネンサプライ企業からの指名買いが増えていると言う。「数年前から提案してきたものが決まっている」(藤井英司繊維営業部部長兼ライフスタイル1課長兼企画生産課長)と、長年の取り組みが成果につながる。
臭気対策剤「デオマジック」の販売にも力を入れる。デオマジックは、臭いを消す消臭とは異なり、不快な臭いを薬剤の成分で取り込んで、ナッツ、フルーツ、フローラルの香りに変える効果を持つ。便臭の悩みなどにも対応し、介護施設や病院にも訴求する。