日系繊維企業/現時点で影響見られず/一時戒厳令の韓国

2024年12月05日 (木曜日)

 韓国のユン・ソンニョル大統領が3日夜、戒厳令を宣言した。4日未明には反対する国会が戒厳令解除要求を決議し、同日朝にユン大統領も要求決議に従って戒厳令を解除するなど政治的混乱が続いている。

 現地の日系繊維企業には今のところ特段の影響は出ていないが、政情が不安定化する可能性もあることから状況を見守っている。

 韓国に子会社のトーレ・アドバンスド・マテリアルズ・コリア(TAK)などがある東レは、現時点では特に影響はないものの、出向者や出張者に対して在韓日本大使館などからの情報発信に注意するように指示を出した。子会社のデサントコリアがあるデサントも、今のところ特に影響はないとする。

 一方、韓国で事業を展開するある生地商社は、韓国ウォン下落のリスクや政情混乱による渡航制限などの可能性があり、その場合は繊維産業だけにはとどまらない影響があると危惧している。