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トンボ・スクールスポーツ/主力3ブランドが貢献/昇華転写の生産体制増強

2024年12月04日 (水曜日)

 トンボはスクールスポーツ事業で来入学商戦に向け、計画通りに新規採用校からの受注を獲得する。「ビクトリー」「ヨネックス」「アンダーアーマー」の主力3ブランドが採用に貢献。来春に向けては安定生産に引き続き力を入れるとともに、ニーズの高まる昇華転写プリントの生産体制も強化しながら対応する。

 スクールスポーツでは来入学商戦で新規校を200校ほど獲得した。高橋聡一スポーツ商品本部スポーツ商品部副部長は「それぞれの強みや特徴がある主力3ブランドを中心に採用が決まっている」と話す。

 本格展開を始めて2年目となるアンダーアーマーは「ブランド指名で採用がある」など好調。ビクトリーはウオームアップウエアの「ピストレ」などを取り入れつつ、ブランディングを進めてきた結果、「4、5年前からブランド認知が高まってきた」。

 体育着では、プリントによってさまざまなデザインを付与できる昇華転写のニーズが高まっている。高橋氏は「新規採用校の7~8割は昇華転写を採用している」と説明する。

 同社は自社で昇華転写プリント設備を持つことが強みだ。この間、生産体制の強化にも動いてきた。紅陽台物流センター(岡山県玉野市)に隣接する土地建物を購入。こちらへ美咲工場(同美咲町)にあった昇華転写設備を移設したとともに、プリンターと転写機も増設した。7月から稼働を始めている。

 来春に向けては安定生産、納品にも注力。納品を優先するため、新規注文を10月末で締め切るなど、早期対応を図っている。原燃料価格などさまざまなコストが増加する中、価格改定も推進する。3年計画で改定に向けて動いている。