東洋紡せんい 越で改質糸生産
2024年12月03日 (火曜日)
東洋紡せんいは、ベトナムで改質加工して機能性を高めたわた・糸を生産する体制を構築し、インナーや寝装用途に提案する。2025年前半に市販を始める。
同社は、特殊原料や特殊紡績技術を活用した差別化糸に定評があり、綿やレーヨンを改質した素材が強みの一つ。ベトナムで改質素材の生産体制を構築することで、増加傾向にある東南アジアでのモノ作りに対応するとともに、コスト対応力を高める。
ベトナムでは協力工場を活用し、改質加工わた、紡績糸の生産体制を構築。既にわたの試験・性能評価を終えて見本を提案しており、見積もりや試作段階に入っている。
綿を改質して吸湿発熱機能を高めた糸「ホットナチュレネオ」、セルロース系繊維を改質することでレーヨンの約2倍の吸湿特性を持たせた糸「セルフホット」、吸湿性が高く、水分を蓄える“潤い”改質レーヨン糸「リフレス」、わたを改質して消臭スピード・キャパシティーを高めた消臭レーヨン糸「アットデオ」をベトナムで生産。インナー用途は40、50番手を中心に、寝装用途はケット向けの20番手を軸に、カバー向けの40番手にも対応する。
糸売りが基本だが、寝装用途は中わた需要も高いことから、ベトナムでの改質中わたの生産の組み立ても進め、早ければ25秋冬向けに打ち出す考えだ。