『AFF・東京24秋』出展企業ピックアップ(前)

2024年11月21日 (木曜日)

2次加工など付加価値提供

 日本最大級の素材・製品OEM/ODM展示会「第42回AFF・東京2024秋」が27~29日の3日間、東京ビッグサイトで開かれる。2万平方㍍の展示会場に、中国を中心とするアジア企業が約800ブースを出展する。注目の企業を紹介する。

小ロットと難度高い製品に対応 嘉興上森服飾

 2012年に設立されたアパレル貿易会社。取り扱いアイテムは、メンズのカジュアルウエア、パンツ、ジャケット、シャツなど。浙江省嘉興の協力工場で生産する。

 中国国内でオリジナルブランドを運営しており、開発能力が高い。小ロット生産や、難易度の高い複雑なデザインの生産にも対応できる。

 縫製事業の売り上げのほとんどが中国内販向けで、輸出は北欧の一部顧客にとどまる。顧客は内販、輸出ともにデザイナーズブランドなどの中高級ゾーンのブランドが中心。日本向けは現状、手掛けていない。今回展への出展を機に、新規開拓に着手する。

 今回展では、若者向けの各種ボトムと、さまざまな素材使いや洗い加工、クラッシュ加工などの後加工を訴求する。市場にないユニークな製品を、顧客と一緒に開発できることをアピールする。

QRが強みの商社 南通錦荹国際貿易

 2017年設立のアパレル貿易会社。江蘇省南通を中心とした同省内の協力工場で、織物製のレディースウエアを生産している。QRを実践していることが強み。

 日本向けに特化しており、百貨店アパレルや渋谷109系ブランドの顧客が多い。

 業績はここ数年、安定成長しているものの、注文ロットの小規模化や多品種化の傾向が強まっている。そのため、利益率の向上が課題になっている。今後は大きなロットの顧客を新規開拓し、利益を確保していく考えだ。

 2回目の出展となる今回は、デザイン性を追求したワンピースとパーカー、スカートを打ち出す。

編み物製レディースの工場 青島欣傑涛服飾

2006年に設立された編み物製レディースカジュアルの縫製工場。製品への2次加工(ピグメント加工、製品染め、プリント・刺しゅうなど)を得意としている。日本向けに特化する。

 山東省青島にある自社工場は、編み物製を生産に絞り、月産能力は7万着弱。織物製は、外注工場を活用している。

 顧客は、日系商社とブランドで、百貨店アパレルや量販店向けのレディースカジュアルのさまざまなアイテムを受託している。

 初出展の今回は、2次加工を施した製品を打ち出し、中高級ブランドの新規開拓を目指す。防水、冷感、UVカットなどの機能素材使いもアピールする。