ごえんぼう

2024年11月18日 (月曜日)

 米政治専門紙『ポリティコ』によれば、トランプ次期大統領は「関税」が辞書の中で一番好きな言葉だそうだ。関税率60%を課せられるかもしれない中国にとってはまさに戦々恐々▼日本も他人事ではない。関税が10~20%上がれば、米国へ輸出の多い自動車産業に大きな影響が出るはず。前政権時は、日本との関係がすこぶる良かったこともあり、それほど関税による圧力を感じなかった。日本の現政権は果たして蜜月関係を築けるのか▼関税が上がれば、物価も上がり、家庭負担が増す可能性は高まるが、そこは大幅な減税で補う考え。ある意味、トランプ氏の政策は分かりやすい▼翻って日本では「103万円の壁」ですら、どこかからの抵抗感が強く、なかなか減税が進まない。「租税を薄くして民を裕にするは、即ち國力を養成する也」(『南洲翁遺訓』)と言うのは西郷隆盛。恰幅の良さは日米首脳とも似ているけれど。