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トンボ/〝制服のチカラ〟訴求/開発力、提案力など4観点から

2024年11月13日 (水曜日)

 トンボは、改めて〝制服のチカラ〟や魅力を訴求している。性的少数者(LGBTQ)への配慮のほか、制服へのニーズなど環境が大きく変化する中、6~8日に大阪市内で開いた総合展示会では、「開発力」「提案力」「問題解決力」「生産力」という四つの観点から、同社の商品やサービスの強みを訴求した。

 豊富な素材やパターン設計など、同社の開発力を見せた。ウール50%・ポリエステル50%の調温や抗菌消臭、撥水(はっすい)機能を備えた生地や、ハイパーストレッチヤーンを採用してストレッチ性を高めた生地など機能性素材に加え、ニュアンスカラーを取り入れたものやヘリンボーンなど意匠性の高い生地をそろえていることも紹介した。

 ゆったりとしたベーシック型、すっきりとしたシャープ型、イタリア・ミラノの服飾学校「イスティテュート・セコリ」と提携する強みを生かしたこだわりのシルエット、セコリ型といったパターン設計の強みも伝えた。

 制服の採用実績も披露。公立、私立校に加え、エリア標準服の採用事例も紹介した。ライセンスブランド「イーストボーイ」や、英国・スコットランドのロキャロン社と提携して展開する独自のタータンチェック柄の制服、ファッションブランド「ミナ ペルホネン」とのコラボレーション制服といった、バリエーション豊富な制服ラインアップも提案した。

 スクールスポーツでは、「ビクトリー」「アンダーアーマー」「ヨネックス」という主力3ブランドを訴求。それぞれのブランドの特色によって「どんな要望にも応えられる」(同社担当者)充実したアイテムを発信した。

 同社では自社で昇華転写プリント設備を持つ。会場では、プロジェクションマッピングを用いながら、さまざまなデザインを付与できる昇華転写について分かりやすく伝えたほか、DTF(Direct to Film)プリントによる実演も見せた。

 環境意識が高まる中、同社でもサステイナビリティーにつながる取り組みを強化している。15年以上も前から再生ポリエステルを製品に採用している点とともに、着古した制服を再生素材や自動車資材などにリサイクルする循環型の取り組みも披露した。

 教育現場でも多様化が進む中、学校向けの後方支援サービスも用意する。生徒が制服のデザインを考えるなど、制服作りを経験してもらうキャリア教育の事例や、制服着こなしセミナーなどのサービスを発信した。

 総合展示会は13、14日に名古屋、20~22日に東京、28、29日に福岡でも開く。