ごえんぼう
2024年10月31日 (木曜日)
都内の一等地、表参道や代官山ではテナントが埋まらず、廃墟のようになったビルや中小の商業施設がある。心なしか徐々に増えている印象だ。高騰する賃料と借りる側の相違がある▼強気のデベロッパーと家主、以前のように集客が望めないブランド、チェーン店という構図も見える。代官山にほど近い広尾も同じような状況になってきた。閉鎖した店舗のシャッターにはスプレーによる落書きも。荒廃に向かわないでほしい▼代官山は高級住宅地でもある。屋敷が多く、国内外の富裕層が居住している。代官山に路面店を構えるブランド関係者は「インバウンド客が引いたら経営は成り立たない」と嘆く▼主要ターミナル駅に大型商業施設が集中し、周辺地域の人流が減ったとの指摘もある。一方、大規模再開発が進む渋谷でも施設によって集客の差が如実に出てきた。オーバーストアがもたらす悪影響。都市計画の再考を求めたい。