往来

2024年10月28日 (月曜日)

 「カセイソーダなど薬剤の高騰で繊維業界の多くが困っている」と話すのはダイワボウレーヨンの巽哲一社長。カセイソーダはレーヨンの副原料だが、ここ数年は大幅な価格上昇が続く。大和紡績在籍時は寝装テキスタイル畑が長かったため和歌山の染工場にも顔が広いが、旧知の社長さんたちと会うと、この話題で互いにぼやきが出る。「以前から汎用品では戦えないことは分かっているが、これだけ原料コストが上がると、採算を確保できる“差別化・高付加価値化”のレベルがもう一段上がってくる」と指摘。ぼやきながらも国産レーヨンを守るための決意を新たにしている。