秋季総合(4)
2024年10月23日 (水曜日)
社会ニーズに合った価値創造
近年、繊維産業における世界的な課題となっているのがリサイクルだ。大量生産・大量消費・大量廃棄を前提として発展してきた繊維産業だが、サステイナビリティーの確立が求められる中、回収から分別・異物除去も含めたリサイクルのシステム構築が不可欠になる。
この課題に対して、企業、大学、行政、そして福祉団体の“産官学福”ネットワークで取り組むのが2022年に設立された一般社団法人、テキスタイルサーキュラーネットワーク(TC―Net)だ。大津毛織(大阪府泉大津市)、故繊維卸・輸出入と古着販売のファイバーシーディーエム(堺市)、日本通運、帝人フロンティア、上田安子服飾専門学校、障害者作業施設を運営する社会福祉法人泉大津みなと会(泉大津市)、協同組合関西ファッション連合(KanFA)、クリーニングのフランス屋本部(大阪府岸和田市)、ディスプレー用品企画・制作のエー・ディー(東京都中央区)が参画する。大学や自治体との連携にも力を入れるなど、その活動に注目が集まる。
TC―Netの理事長、副理事長、理事を務める4氏が集まって、繊維リサイクルの社会実装に向けた現状と課題、“産官学福”連携の可能性などについて語り合った。