ごえんぼう

2024年10月22日 (火曜日)

 気象庁は、植物の開花や動物の初鳴きなどを記録する生物季節観測を行っている。秋の植物ではススキが対象の一つで、今年の開花は平年よりも11日早かった▼観測対象ではなく平年値は分からないが、キンモクセイの開花は遅れていると感じる。自宅近くのキンモクセイは、毎年9月の終わりから10月初めには甘い香りが楽しめたはずなのだが、なかなかその機会が訪れなかった▼先日の早朝、最寄り駅へ向かう途中でキンモクセイが芳香を放っているのに気付いた。例年であれば、少し冷えた空気とも相まって秋の訪れを思うが、今年は朝の気温が比較的高く秋はまだ遠かった。それでも季節の巡りは覚えた▼関東から西の各地では10月に入っても最高気温が25℃を超える日が多く、いまだに「夏」が居座る。今年の秋冬物衣料の販売はどうなるのだろう。キンモクセイの香りのように、繊維関連企業の思いが届いてほしい。