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「ITMAアジア」の村田機械/「ボルテックス」の最新機出展/コスト削減効果に脚光

2024年10月18日 (金曜日)

 【上海支局】今日18日まで中国・上海で開かれている繊維機械の国際見本市「ITMAアジア+CITME2024」で、村田機械は渦流精紡機「VORTEX(ボルテックス)870EX」と、自動ワインダー(精紡糸の自動巻き上げ機)「PROCESS CONER AIcone」(アイコン)を訴求している。ボルテックス870EXの中国内販は、生産コストの削減効果に脚光が当たり、健闘している。

 国内外のアパレル市場の低迷や、欧米企業の新彊綿のボイコットを受け、中国の綿紡績企業は苦戦している。こうした中、同機の綿紡績向け販売も芳しくない。一方、ポリエステルなど綿紡績以外の顧客への販売が伸びている。

 こうした顧客から注目されているのが、同機の工程短縮などによるコスト削減効果だ。市況が厳しい中、各社が省エネやコスト削減に目を向け、リング精紡機から同機に乗り換えているとみられる。

 アイコンは、約10年ぶりにフルモデルチェンジし、生産性と操作性、省エネ性、メンテナンス性の向上を図った最新機で、今年販売を始めた。今回展では昨年展同様、多彩な糸種・装置で実演している。

 同機の内販は今年、苦戦する。設備投資意欲が鈍る中、ライバルメーカー各社が価格競争を展開していることが響いている。