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大阪・関西万博/アテンダントの制服決定/日本館とヘルスケアパビリオンで

2024年10月18日 (金曜日)

 来年開催の大阪・関西万博に出展する経済産業省の日本政府館(日本館)と、大阪府などによる「大阪ヘルスケアパビリオン」の各アテンダントユニフォームがこのほど発表された。

 経済産業省は17日、日本館で接客や案内などを担うアテンダント約270人が着用する専用ユニフォームを披露。「日本の美意識を纏う」をコンセプトにクリエーティブデザイナーの中田優也氏が手掛けた。着物の構造を元に余白を大切にする日本的な感覚を体現したと言う。

 アイテムは、東レの協賛を得たジャケット、ベスト、カットソー、パンツ、スカーフ、風呂敷のほか、帝人フロンティアのバッグ、マキシン(神戸市)のキャップ、ハットなど12種。いずれも年齢、性別を問わず着用が可能。

 植物由来ポリエステル繊維や再生ペットボトル原料繊維などの環境配慮素材を採用し、使用後にリサイクルしやすいようボタンやファスナーを使わないモノマテリアル(単一素材)で作り上げた。万博終了後には27年に横浜で開催の国際園芸博などを想定した再商品化も視野に入れている。

 大阪府はじめオール大阪の知恵とアイデアを結集して活力と魅力の発信を目指す大阪ヘルスケアパビリオンのアテンダントユニフォームは髙島屋が受け、デザインと生産をユニフォーム製造卸カーシーカシマ(栃木県佐野市)が担った。会期中124人が着用する。

 カーシーカシマ所属の小出真人デザイナーが同パビリオンのテーマ「リボーン」から着想を得てデザインした。パビリオンロゴのシンボルである卵や大阪を象徴する水のイメージを曲線的なラインやフォルムで表現している。カラーはロゴに合わせて水や植物、自然との調和を表すグラデーションで彩った。

 アイテムは半袖と長袖のカットソー、ベスト、パンツ、帽子、鞄、シューズの7種。全て男女共用で、会期を通して柔軟に寒暖差に対応できるよう自由に組み合わせられる。ウエアの運動性を高めるためハイストレッチ素材を使用し、細部に高い通気性を確保するベンチレーションを配した。全てのウエアアイテムでポリエステル素材を採用し、会期終了後はポリエステル原料にリサイクルする。