繊維ニュース

ITMAアジア24開幕 日本企業は最新機訴求

2024年10月16日 (水曜日)

 アジア最大の繊維機械展「ITMA ASIA+CITME 2024」が14日、中国・上海の国家会展センター〈上海〉で開幕した。新型コロナウイルス禍で1年先送りとなった昨年に続き2年連続の開催だが、日本の繊維機械メーカーや機械部品メーカーは数多く出展し、最新機種などを中心に展示・実演し、日本の技術力をアピールしている。会期は18日まで。

 紡績設備製造の村田機械(京都市)は、自動ワインダー「プロセス・コーナー・アイコン」、渦流精紡機「ボルテックス870EX」を実演・展示した。

 プロセス・コーナー・アイコンは生産性、操作性、省エネ性を追求した最新鋭機。前回展同様に、ドラムタイプとアームトラバースタイプを1台に搭載し、ユニットごとに多彩な糸種・装置を実演する。ボルテックス870EXではリヨセル綿混糸など注目度の高い糸種を実演した。開発のヒントとなる多種多様な糸種・番手による新しい生地サンプル、製品サンプルを取りそろえている。

 合繊設備製造のTMTマシナリー(大阪市中央区)は実機を展示せず、プロモーション映像の放映で新機種を訴求した。新型仮撚機「ATF―G1」は従来機の品質を継承しながら、機能性や生産性を向上させた次世代機。今回展では昨年発表した機台の外観をさらに洗練させたタイプを紹介した。その他、仮撚機へのPOY(半延伸糸)パッケージの供給、保管機能を持つ自動化設備であるクリールロボット+POYステーションやその他自動化設備も映像で提案している。

 織機では豊田自動織機、津田駒工業の2社が最新鋭エアジェット織機を展示する。豊田自動織機は独自の開口装置「E―shed」による多数枠組織の高速稼働、低いエア圧力と空気・電気消費量を実現した高い省エネ性能を持つ「JAT910」を展示・実演する。

 津田駒工業は「システムS・プラス」(エア利用効率向上)、「システム EOS」(原動エネルギー率向上)の新システムを搭載した新型エアジェット織機「ZAX001neo Plus」を発表した。

 丸編み機販売の福原産業貿易(大阪市中央区)は実機展示せずにパネル展示を行う一方、製品サンプル、生地サンプルを展示し、顧客との対話を重視する体制を取っている。