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ユニクロ/東レとの協働成果を強調/パリで40周年特別展

2024年10月07日 (月曜日)

 【パリ=龍山千里通信員】ユニクロは1~5日にフランス・パリで開いた40周年特別展で、その服作りの根幹にある「ライフウエア」というコンセプトを、ユニークな展示やインスタレーションによる没入体験型イベントを通じて紹介した(一部既報)。

 パリ中心部のヴァンドーム広場に面した会場で無料で一般公開した。今回の展示ではユニクロのライフウエアを象徴するアイテムのデザインや独自のテクノロジーを大規模で実験的な体験型インスタレーションで表現。視覚と感覚に訴える展示の数々を通して、ライフウエアに新たな光を当てるとともに、ユニクロの長年の戦略的パートナーである東レとの協業で独自に開発された「ヒートテック」や「パフテック」「ナノデザイン」といった最先端のテキスタイル技術をひも解いた。

 ユニクロと東レの戦略的パートナーシップは1999年から25年以上にわたって続いてきた。ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長と東レの大矢光雄社長は「ユニクロのライフウエアは、先端素材メーカーである東レとの他に類を見ないパートナーシップによって実現した従来の常識を超える服。当時それぞれの会社が抱いていた危機感が共感と原動力となり、同じ思想を持った企業同士で培われてきた信頼関係が今日までの軌跡に通じている」と話した。

 本展覧会の開催を機に、ユニクロは東レと協働でこの冬から全世界で100万点規模のヒートテックなどの寄贈を行うと発表。ライフウエアで世界をより良くしていく新たな取り組みとして、ユニクロが事業を展開する国・地域をはじめ、世界の難民や子供たち、災害被災者など、十分に暖を取れない困難な状況に置かれた人々の生活を少しでも快適にするための支援を行っていくと言う。