ごえんぼう
2024年10月03日 (木曜日)
ネットフリックスで配信する「極悪女王」が話題だ。1980年代、全日本女子プロレスで希代の悪役として活躍したダンプ松本さんの半生に迫る意欲作だ▼小学生の頃から“新日本プロレス信者”だった筆者にとって、女子プロレスは食わず嫌いの興行だった。日常的にルール無視のデスマッチが行われ、大けが、失神もいとわない。男子では禁じ手とされた危険な技も横行していた▼学生の頃、格闘技マニア仲間から「全女が大変なことになっている」と聞き、試合を観ることに。既にダンプ松本さんや長与千種さんは全女を去っていたが、北斗晶さんがいた▼まさに死闘、命を削りファイトを繰り広げる。危険と暴力が混在し、やりたい放題だ▼北斗さんは首の骨を折った後も何食わぬ顔で復帰していた。80年代から続く女子プロレスの系譜と誇り、毛髪や血が散乱するコンプライアンス度外視の試合をまた観たくなってきた。