中国・繊維アパレル企業 1~6月期業績(11)製品OEM

2024年10月02日 (水曜日)

スポーツウエア縫製が健闘

 製品OEMの2024年1~6月業績は、ほとんどの企業が苦戦する中、スポーツウエアの編み物製衣類を手掛ける企業が健闘した。欧米スポーツブランドの一部が在庫処理を終え、発注に積極的になっていることを映した。

 国有大手企業でアパレルや玩具などの貿易と、化学品を手掛ける江蘇国泰(グオタイ)は、売上高が176億元で6・3%増えたものの、純利益は4億9137万元で26・3%減った。うち、アパレルなどの繊維品の売上高は146億元で、14・0%増えた。

 生地からの一貫で丸編み製衣類を手掛ける申洲国際(シェンジョー)は、売上高が129億元、純利益が29億元で、各12・2%、37・8%増えた。

 主なアイテム別売上高は、スポーツウエアが7・6%増の91億元、カジュアルウエアが20%増の27億元、インナーが47%増の9億318万元だった。

 市場別売上高は、日本が27・0%増の21億元、中国国内が20・0%増の71億元で、大幅に伸びた。米国は18億元、欧州は25億元、その他海外は27億元で、それぞれ2・7%、4・4%、7・4%増えた。

 地元メディアによると、主な顧客別売上高は、「ユニクロ」が33・8%増の34億元で、伸び率が最大となった。「ナイキ」は6・5%増の32億元、「アディダス」は23・8%増の23億元だった。「プーマ」は横ばいの13億元。

 伊藤忠商事グループが出資する盛泰(サンライズ)は、売上高が19億元、純利益が2569万元で、各25・3%、79・5%減った。

 大手メガSPA向けなどのレッグウエアとスポーツウエアを手掛ける健盛集団(ジエンセン)は、売上高が11億元、純利益が1億6570万元で、それぞれ5・5%、33・8%増えた。

 日本や欧米のメガSPA向けを展開する晶苑国際(クリスタル)の売上高は10億㌦、純利益は8400万㌦で、それぞれ8・4%、13・6%増えた。

 アイテム別売上高は、カジュアルウエアが3億498万㌦、スポーツウエアが2億7828万㌦、デニムが2億3769万㌦、インナーが1億9151万㌦、セーターが8119万㌦で、それぞれ6・9%、9・5%、7・4%、8・7%、12・6%増えた。

 19年に香港証券取引所に上場し、急成長を遂げてきた利華(レバースタイル)だが、売上高は9534万㌦、純利益は430万㌦で、各4・9%、26・3%減った。

 同社は協力工場を活用するOEM版「ウーバー」のビジネスモデルを強みに、中高級ゾーンの欧州ブランドの製品を手掛けている。19年の上場以来、売上総利益率は27~30%を維持する。今期は27・5%で、前年同期から0・4¥文字(U+333D)縮小した。

(上海支局)