繊維ニュース

UTCの婦人・紳士服地 着用時期長期化へ

2024年09月30日 (月曜日)

 ユニチカトレーディング(UTC)のサステナブル繊維営業部は、25秋冬婦人・紳士服地として軽量薄地のラインアップを拡充する。

近年、気温上昇傾向にある秋や春まで快適な着心地を実現することで、着用時期の長期化を狙う。

 近年、秋は残暑が続き、春は早くから気温が上昇する傾向が続いている。このため、秋冬素材として一般的な防寒性を重視した中肉厚地は着用時期が一段と短くなる傾向が強まった。このためUTCは着用期間を長くするために25秋冬婦人・紳士服地で気温が高い秋や春でも快適に着用できる薄地・ストレッチ素材の提案を拡充する。

 織物は、高発色な高捲縮(けんしゅく)ポリエステル糸による生地「ゼログ」に梳毛調薄地など追加した。ハリコシのある風合いとストレッチ性を生かしながら、秋冬だけでなく通年素材として提案する。また、特殊仮撚り加工した六葉断面ポリエステル糸による「ジュフィーM」は杢(もく)調など秋冬らしい表情と天然繊維調のドライタッチによって着用期間を長くとれる。

 そのほか、スパン調ナイロン織物「マックローリー」はワッシャー加工によるドライ感やチンツ加工によるノンコーティングでの光沢感などを打ち出す。環境配慮素材ではバイメタル構造ポリエステル繊維「Z―10」のリサイクル原料使いバージョンの「Z―10エコプラス」を提案する。

 編み地は、ゼログの段ボールニットなどを用意した。パンツとジャケットに使うことでニーズが高まる合繊編み地によるセットアップなどに向けて提案する。そのほか、Z―10エコプラスは糸加工を施すことで杢調を実現した。常圧カチオン可染ポリエステル糸「A・H・Y」は光沢感を打ち出すとともに、常圧染色による染色工程でのエネルギー消費量削減もアピールする。