クラレ/シミュレーションソフトと連携/仮想空間で製品テストを
2024年09月11日 (水曜日)
クラレは、このほど東京都内で会見し、デジタル技術で企業を変革するDXの取り組み状況について説明した。米国のシミュレーションソフトウエア大手のANSYSと協働し、エンジニアリングシミュレーションソフトウエアにクラレが自社製品を登録。同社製品が現実世界でどのように動作するかをバーチャル空間上でテストできる。
通常の製品テストは、材料の調査・選定、メーカーへの依頼によるデータ入手、ソフトウエアにデータをインポート、シミュレーションという工程が必要。ANSYSとの連携によってバーチャル空間でのテストが可能になり、開発期間の短縮やコスト削減が可能。これによって高品質な製品の迅速な市場投入が図れる。
既に液晶ポリマー繊維「ベクトラン」、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」、メタクリル樹脂「パラペット」、EVOH樹脂「エバール」、アクリル系熱可塑性エラストマー「クラリティ」、液晶ポリマーフィルム「ベクスター」などを登録。メカニカル、熱、光学、電磁界シミュレーションで使用できる。
また、全社員のデジタルリテラシー向上とDX企画推進人材育成のため、2023年からDX人材育成研修をグローバル施策として実施している。業務でデジタルを活用する「DX Bronze class」は全社員の習得を目指す。