繊維ニュース

被災地の思いを込めたバッグ

2024年08月02日 (金曜日)

 4日まで東京都内で開催されているAPECビジネス諮問委員会(ABAC)会議の参加者に、今年1月の能登半島地震で被災した工場の使えなくなった生地を再利用した書類バッグが配付されている。

被災した石川県珠洲市内11の小学校の児童が復興への思いを込めて手書きした「NOTO2024」のラベルも貼付されている。

 今回の取り組みは、被災地の繊維産業を力づけ、早期の復興につなげるとともに、参加国の各企業へ防災の重要性を伝えるために企画した。製造工場が被災し、使用できなくなったレース生地を、帝人グループの帝人フロンティアが正価で買い取り、自社のリサイクルポリエステル「エコペット」と組み合わせてバッグを製造した。

 ABACは、APEC参加21カ国・地域の首脳が指名したビジネス界の代表で構成されるAPEC唯一の公式民間諮問団体。ABAC会議は、その年のAPEC首脳や閣僚宛ての提言を取りまとめる重要な位置付けにあり、多数のビジネス関係者が参加する。