輝く繊維の未来へ ― 今春入社した 若手の思い ―(19)スタイレム瀧定大阪 山本 真太郎 さん

2024年07月29日 (月曜日)

指名買い目指します

 「大学は絶対にファッション関係に行くと決めていました」と話すのは、生地商社の柴屋(大阪市中央区)に入社した川村優華さん(22)。4年間、授業でファッション学をみっちり学びつつ、大阪南部の有名セレクトショップでアルバイトに精を出した。

 服好きの川村さんにとってアパレル店頭スタッフという仕事は「本当に楽しかった」。気さくで丁寧な接客が評価されたのか指名買いの客も獲得。アルバイト最後の日にはその人からはなむけの品も頂いた。

 就職も「服に関われる仕事」と決めていた。当初は華やかなアパレル会社か店頭スタッフが有力候補だったが、新しいことを学ぶのもいいと考え、川中関連に照準を絞った。20社ほど会社説明会を受けた結果、その中から柴屋を第1希望に。「説明会を担当してくれた社員さんがおしゃれだった」ことが理由の一つ。奥野雅明社長が気安く話し掛けてくれたことも好印象で、「ここで働きたい」と直感。無事に内定をもらい今に至る。

 入社後は新人研修を受けながら先輩の営業にも同行する毎日。「プレミアム・テキスタイル・ジャパン」(PTJ)や「サステナブルファッションEXPO」、個展などの展示会では現場にも立ち、その流れで新規顧客4件(取材時)も獲得できた。これには奥野社長も「非常に優秀な結果」と感嘆。聞けば、各展示会での名刺獲得枚数も、新人5人の中で彼女が圧倒的に1番だったと言う。

 電話応対や生地サンプル送付、営業同行、展示会での名刺収集など激務が続くが、やりがいを感じているし、毎日楽しく過ごしている。社長以下、若い社員が多いのも気楽でいい。

 当面の目標は、一から一人で商談して新規顧客を獲得することと、その顧客から信頼を得て、「あなたから生地を買いたい」と指名買いでリピート購入してもらうこと。

 課題はパソコンの打ち込み作業と仕事のスピード。「何事も素早く」を心掛けながら、「全力で頑張ります」と明るく話す。