JIIPA 印250社が衣料・HF提案
2024年07月24日 (水曜日)
インドの衣料とホームファッション(HF)の展示商談会「第14回インドトレンドフェア2024」(ITF)が23日、東京都新宿区の新宿住友ビル・三角広場&住友ホールで開幕した(25日まで)。
インド全土から約250社が出展。日本市場に合わせ、伝統技法や先進的な技術を生かした多彩な製品、モノ作り力を発信している。
インド政府繊維省と在日インド大使館の特別後援を受け、日印国際産業振興協会(JIIPA)が主催。アパレル輸出促進協議会(AEPC)が共催する。両国の繊維産業や貿易の関連団体の協力もあり過去最大規模に。開会式では、繊維産業における両国間のパートナーシップの強さと今後の進化を確認し合った。
シビ・ジョージ在日インド大使は、「今年、日印グローバルパートナーシップ締結から10年を迎え、日本からインドへ進出した日本企業は繊維関係を含め約1500社となり、成果を上げている。今回のITFを機に、ますますパートナーシップが強まり、相互のビジネスが拡大すると期待している」と話した。
石井拓経済産業省大臣政務官は日本企業の進出に加え、「日本式ものづくり学校などによる人材育成支援は7年間で2万2千人となり、日印産業共創イニシアチブでは既存産業の進化の部分で繊維産業の発展に力を入れている。日本市場の品質に合うモノ作りに向けては、日本式検品所の早期設置も目指している。今後も両国間のウィン・ウィンの関係を高めていきたい」と語った。
サステイナビリティーを意識したバリューチェーンの構築にも注力。両国間の繊維ビジネス拡大に向け、インドからの輸出促進と改善、日本からの製造拠点誘致など投資促進を強化する。
テクノクラフトグループが設立したNPO法人のシャンティ・セバ・ニディは、女性の雇用創出と経済的自立を目指す「プロジェクト1000」を展開。グループの織布工場などで出る生地廃材をアップサイクルしたバッグやクッションカバー、マットなどのハンドメード製品を提案している。
ラグジュアリー・ホーム・ファニシングは、敷物やカーテン、寝装品など幅広く訴求。欧米や韓国、豪州などにも輸出している。ただ、日本向けは伸び悩む。「日本経済の低迷、物価高による生活防衛意識の高まりがネック」と言う。今展では動物やスイーツをモチーフにしたダイカットのマットや履き心地のいいスリッパなどを中心に提案を強める考えだ。